サッカーボールが誕生した1800年代後半はサッカーボールの色は「茶色」が一般的でした。
では、なぜ白黒になったのでしょうか?
その理由は、「テレビ」にあります。
日本でもテレビが販売され始めた頃、テレビの色は白黒でした。
サッカーボールは茶色のため、白黒テレビではボールが白一色になり、見えにくいという事態が起こりました。
そうして誕生したのが白黒のサッカーボールで、1968年に開催されたメキシコオリンピックから使用されています。
さて、白黒サッカーボールは白と黒がどれくらいの比率で組み合わされているか知っていますか?
白が20枚、黒が12枚です。この比率は数学者アルキメデスが考えた多面体の法則を利用しています。
この比率は白が多いですが、それには理由があり、白色を多めにすることで、黒色が浮いて立体的に見えるからです。
昔のテレビは白黒でしたので、一色のサッカーボールでは見えにくいのが難点でした。
しかし、黒色なら白色に見えるサッカーボールのポイントになり認識できます。
反対に黒の比率が多いと、白黒テレビではピッチの色が黒色になるので、ボールが転がっている時に見えにくいのです。
カラーテレビが普及してからは、サッカーボールも様々な色・デザインが登場していますが、
サッカーボールといえば、何色?と聞かれたら、白と黒!と答える人が多いのではないでしょうか。
5月:こいのぼりの色のヒミツ
春の晴れ渡る空に元気に泳いでいるのが「こいのぼり」!
「こいのぼり」はよく見るといろんな色がありますが、何か意味があるのでしょうか?
●「こいの色」のヒミツ
一般的なこいのぼりは、黒色、赤色、青色の3色で構成されています。
こいのぼりの色は中国の五行説(全てのものは木・火・土・金・水の5つの要素からなり、それぞれが互いに影響を与え合い、循環するという説)が由来となっています。
◆黒=真鯉(まごい)「お父さん」
黒色は冬や命を支える水を表す色。大黒柱である父親。
◆赤=緋鯉(ひごい)「お母さん」
赤色は生命を育む夏や知恵のシンボルである火を表す色。生命を担う母親。
◆青=子鯉(こごい)「子ども」
青色は春や木を表す色。成長していく子供。
こいのぼりの起源は江戸時代なのですが、その頃は黒の真鯉だけだったそうで、江戸時代の浮世絵には黒の真鯉しか描かれていません。
明治時代に緋鯉が加わり、昭和になると青や緑の子鯉を加えるようになりました。
●こいのぼりを飾る順番
基本のこいのぼりの飾り順は、1番上に一家の大黒柱である黒色の真鯉。その下に、母親である赤色の緋鯉。
一番下に、成長を願う青色の子鯉の順で飾ります。4番目(2人目の子供)以降に関しては色に決まりはありません。
子供が増えるに従い、「緑」「紫」「ピンク」などの鯉を足していく家庭も多いようです。
こう考えると、こいのぼりはその家庭の幸せな家族そのものを表していることがわかりますね。
●どうしてこいのぼりを飾るの?
「鯉」というお魚は、強くて流れが速くて強い川でも元気に泳ぎ、滝をものぼってしまう魚。
そんなたくましい鯉のように、子どもたちが元気に大きくなることをお願いする意味が込められています。
こいのぼりの一番上の五色で筒状のヒラヒラしているものを「吹き流し」といいます。
これも中国の五行説の思想に基づいて、「青=木」「赤=火」「黄=土」「白=金」「黒=水」を表し、
魔除けとして子どもの無事な成長を願って悪いものを追い払う意味が込められています。
4月:新小学一年生のランドセルカバーはどうして黄色なの?
4月は新入学 の季節です。
新小学一年生がランドセルを重 そうに背負 う姿がとてもかわいらしく、時にはあぶなっかしくも見える時期ですね。
さて、新小学一年生といえば、黄色 のランドセルカバーを付けていますよね。
なぜランドセルカバーは赤でも青 でもなく、黄色なのでしょうか?
こたえは、目立つ色の黄色いランドセルカバーを付けていれば、道路で運転ドライバーの人や、
まわりの人から目立って見つけやすいので、交通安全・防犯にとても役立つからです。
運転ドライバーに「赤・黄・青」の3色のうち、どの色が気付きやすいか検証した結果、
「黄色」が一番目につきやすいということが分かったので、黄色を身に着けるようになったのです。
このように多くの色がある中で、人目につきやすく発見されやすい色を「誘目性が高い」といいます。
グレーの道路の上では、ドライバーにとって黄色がとても見えやすい色なのです。
ランドセルカバー以外にも、黄色い帽子、黄色の防犯ブザー、黄色のワッペンなど子供のまわりには黄色のアイテムがたくさんありますね!
普段の生活で何気なく見ている色でも色々な意味があるんですね。